料金と条件を検証

水回り修理の「2,980円〜」は何の金額か。相談件数は5年で2.4倍、消費者庁は2025年に事業者名を公表した

本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。掲載している数値の出典は本文中に明記しています。

トイレが詰まった、蛇口から水が止まらない。急いで検索すると「水回りのトラブル ◯◯円〜」といった表示が並びます。この「〜」の前の金額が何を指しているかは、広告からは分かりません。

国民生活センターと消費者庁は、この表示をめぐるトラブルについて繰り返し公表しています。この記事は、両機関が公開している数字と事実だけを使って、依頼の電話をかける前に確定させておくべき金額を整理したものです。

先に結論
  • 水回り修理を含む緊急対応サービスの相談は2016年度2,437件から2020年度5,882件へ、2.41倍(当サイト算出)
  • 相談のうち電子広告が関わる割合は19.2%(2016年度)から48.1%(2021年度8月末まで)へ上昇している
  • 消費者庁は2025年7月31日、「水道つまり漏れ2,980円〜」と表示していた事業者名を公表した
  • 表示価格は作業料の一部でしかない。出張費・見積費・部品代・キャンセル料は別に確認する
  • その場で金額に納得できないなら支払わない。これは国民生活センターが挙げている対処法

相談件数は4年で2.4倍になっている

国民生活センターが2021年10月7日に公表した数字です。水回り修理・解錠・害虫駆除などの「緊急対応」に関する相談件数です。

年度相談件数
2016年度2,437件
2017年度2,805件
2018年度3,386件
2019年度3,771件
2020年度5,882件
2021年度(8月末まで)2,307件

2016年度と2020年度を比べると2.41倍です(当サイト算出。同センターは倍率を示していません)。なおこの件数は水回り修理単独ではなく、鍵の修理・交換や害虫害獣の駆除なども含む「暮らしのレスキューサービス」全体の相談件数です。同資料は2020年度のうちトイレの修理が全体の4割以上を占めるとしています。

緊急対応サービスの相談件数(2016年度→2020年度) 2.41 倍 国民生活センター「水回り修理『950円〜』のはずが…数十万円の高額請求に!」(2021年10月7日公表)の件数から当サイト算出

同じ資料で、相談のうち電子広告が関わっていた割合も出ています。

年度電子広告が関わる割合
2016年度19.2%
2017年度21.7%
2018年度25.6%
2019年度28.9%
2020年度41.1%
2021年度(8月末まで)48.1%

2016年度の19.2%から、2021年度の8月末までの集計では48.1%へ。相談のほぼ半分が、ネットで見つけた業者になっています。検索して出てきた広告をそのまま信じる形が、トラブルの入口になっているということです。

消費者庁は2025年に事業者名を公表した

2025年7月31日、消費者庁は「ウェブサイト上では低額な料金を表示しているが、実際には高額な料金を請求する水回りトラブル対応業者に関する注意喚起」を公表しました。名前が挙がっているのは株式会社ベアーズホームです。

問題とされたのは「水道つまり漏れ2,980円〜」といった表示をしながら、実際には高額な料金を請求していた行為で、消費者庁はこれを消費者の自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがある行為(虚偽・誇大な広告・表示)と判断しています。

これは1社の問題として片付けられません

行政が名前を公表するのは、被害が集まった一部の事業者です。同じ形式の表示は今も多数あります。表示価格が安いこと自体は違法ではないので、表示を見た側が「その金額に何が含まれるか」を確認するしかないのが現状です。

電話で確定させる4つの金額

広告の「〇〇円〜」は、多くの場合もっとも簡単な作業1件の作業料です。実際の請求は、そこに複数の項目が積み上がります。依頼の電話で、次の4つを個別に聞いて金額を確定させてください。

確認する項目聞き方
出張費作業料とは別にかかるか。かかるなら何円か
見積費見積もりだけで帰る場合に請求されるか
キャンセル料見積金額に納得できず断ったとき何円か
部品代作業料に含まれるか。含まれないなら概算はいくらか

そして現地で見積もりが出たら、作業を始める前に総額を書面で受け取ってください。作業が始まってからでは断りにくくなります。

国民生活センターは、契約を急かされたり次々と高額な作業を提案されたりする場合は作業を断ること、料金や作業内容に納得できない場合はその場で支払いをしないこと、トラブルになったら最寄りの消費生活センター等に相談することを挙げています。消費者ホットラインは188です。

実際に1社の公式サイトを見てみると

この記事で扱っている水道救急センター(株式会社仕上舎)の公式サイトを2026年8月5日に確認したところ、基本修理価格を掲載していると書かれているものの、価格は画像で掲載されており、金額をテキストとして確認できませんでした。基本料金・出張費・見積費・キャンセル料の有無も、サイト上の文章からは判別できません。

また、対応エリアの記載がページによって違いました。

ページ関東関西
トップページ東京・神奈川・千葉・埼玉・茨城大阪・兵庫・京都・奈良・和歌山
対応エリアページ上記+栃木上記+滋賀

栃木県と滋賀県は、トップページには出てきませんがエリアページには載っています。どちらが現在の対応範囲かはサイトからは判断できません。この2県にお住まいなら、依頼前に電話で対応可否を確認してください。

これは1社を責めるための指摘ではありません。料金とエリアは、サイトを見ただけでは確定しないという前提で電話をかけるべきだ、という話です。上に挙げた4項目を聞くのは、そのためです。

この記事で確認できていないこと

  • 水道救急センターの具体的な料金(画像掲載のため数値を確認できていません)
  • 出張費・見積費・キャンセル料の有無と金額(サイト上の文章からは判別できませんでした)
  • 対応エリアの正確な範囲(トップページと対応エリアページで記載が異なります)
  • 深夜・早朝の割増料金の有無(「早朝・深夜もOK」との記載はありますが、割増の有無は記載がありませんでした)
  • 自分から呼んだ修理業者との契約がクーリング・オフの対象になるかどうか(特定商取引法の適用について確定した記述を確認できなかったため、この記事では扱っていません。個別の判断は消費生活センターにご相談ください)
  • 2021年度以降の相談件数(国民生活センターの当該資料は2021年8月末までの集計です)
  • 水回り修理だけに限った相談件数(公表資料は「暮らしのレスキューサービス」全体の件数です)

まとめ

  • 緊急対応サービス(水回り修理・解錠・害虫駆除など)の相談は2016年度2,437件から2020年度5,882件へ、2.41倍
  • 相談のうち電子広告が関わる割合は48.1%(2021年度8月末までの集計)まで上がっている
  • 消費者庁は2025年7月31日に、低額表示で高額請求していた事業者名を公表している
  • 広告の「〇〇円〜」は作業料の一部。出張費・見積費・キャンセル料・部品代を電話で個別に確認する
  • 納得できない金額はその場で払わない。相談先は消費者ホットライン188

水漏れや詰まりは、待てば待つほど被害が広がります。急ぐ状況ほど確認が飛ばされやすいので、電話をかける前にこの4項目をメモしておくことをおすすめします。

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対応エリアと料金は公式サイトで確認できる▼

水回りのトラブルにお悩みの方は、水道救急センターにおまかせ!